OLYMPUS 35  ED ECRの改良型、バランスのいいコンパクト


発売は昭和49年(1974年)7月。
ECの改良型がEC2であり、EC2に距離計を組み込んだのがECR、ECRをDC型のボディに組み込んだのが、本機、すなわちEDである。ややこしいが、オリンパスの電子シャッタ−はECからスタ−トしEDで完成するわけである。
この後のモデルは、あの名機XAを境にストロボ付のプラスチックカメラに変わっていくわけで、面白くもないカメラとなってしまう。つまりオリンパスの金属製カメラとしてはこれが最後のモデルとなる。
バランスのいいカメラで、ECシリ−ズの最終型だけあって扱いやすい。ただそれだけに特徴がないというか、面白くないカメラに仕上がっている。
今、中古カメラとして振り返ってみると、やはりEC2あたりのほうが面白い。ちょうど山の湧き水と蒸留水の違いみたいなもので、完成すればするほどうまみがなくなるような気がする。

みのかんのED
このカメラには何故かあまり思い出がない。レンズも悪くないし、使いやすいのだが、何故か出番が少なかった。このカメラを持ち出そうとすると、その比較になるのがDCなのである。そうなるとやはりDCを持ち出してしまうからである。モノクロ2本くらい通しただけで使った覚えがない。写りに不満があったわけでもないし、まったく不思議である。
これをいつ買ったのかも覚えていない。たしか3000円くらいで高くはなかったはずである。一山いくらの中の一台だったのかもしれない。たまに電池を入れてシャッタ−を切ってみるが、壊れていないのを確認するとまた棚の上に戻してしまうカメラである。
不思議なもので、この対極の気持ちにさせるのがロシアンカメラである。あれほど使いずらくて操作感の悪いカメラのくせに、結構持ち出してしまうのである。不思議な事である。

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